乙嫁語り

乙嫁語り/森薫　エンターブレイン

「エマ」「シャーリー」でおなじみ森薫先生の最新作です。
舞台は中央アジア、20歳の花嫁と12歳の花婿がお互いを理解しながら成長していくお話で、中央アジアが大好きだという森先生の意気込みを感じる作品です。
意気込みと言うよりは執念？（笑）

しかしこの画の書き込み具合･･･。中央アジアらしい細かい刺繍などが入った服、彫刻が施された室内などすごい量の書き込みです。ホントに執念ですね。
きっとカラーなら鮮やかな色彩を感じられるんでしょうけど、白黒なのが残念です。

背景、小物だけじゃなくて人物の性格もよく書き出せてるな～という印象です。
やっぱりキャラがイキイキとしている作品はいいですね。
ワイルドスピードの監督であるロブ･コーエンが「作品は登場人物の丁々発止こそが魅力」と言ってましたが、まさにその通りであるというような感じです。

評価：★★★★★
本当に書きたいことを書いてるなぁ･･･という感じです。あとがきでも言ってましたが（笑）

アミルが途中で裸になるシーンがあるのですが、なんだかすごくドキドキしました。
今までも全裸になるシーンや、ましてやセックスシーンがあるようなマンガも読んできましたが、たった数コマの裸のシーンでこんなにドキドキするなんて･･･。
裸になるようなキャラじゃないからなのか、はたまた森先生の成せる技でしょうか。
う～む･･･すごい。